店舗の設計施工に携わっていると、リニューアルでないかぎりは全く同じカタチ・同じ条件の物件に出会うことはまずありません。
新築ビル内テナントや新築の戸建店舗などは設備の容量や位置などを調整できたりもしますが、多くの場合はその物件の限られた条件のもとで設計に入ります。
そのため店舗の設計はより柔軟にその物件と向き合うことが求められます。
理想とする店舗をイメージしたり理想のモデル店舗があったりとなると、やはりカタチやオペレーションなども具現化しやすいものです。
コの字型のカウンター席が欲しい、路面に面したオープンキッチンにしたい、製造所を外に見せたい、VIPルームへは別の導線を設けたい、など、、
しかし、どうしてもその物件の条件次第で不可能なことあるいはやめておいたほうが良いことなどが出てきます。
もちろん理想的な店舗を目指すべきですが、デザインとはアートと違って様々な条件や思想を加味しながら、そのときその場所でのmore betterをつくりあげていくことだと考えます。
しっかりとその物件と向き合い、より前向きな最適解を模索していくことで多くの人に求められる場所が生まれるのだと思います。